月別: 2017年7月

Instant-appを試してみた

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Instant-Appを試してみた。FlexibleTimerというアプリを作って、Instant-Appに対応させてみたのである。

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.gcreate.product.flexibletimer

Instant-Appというのは、アプリをインストールすることなく使えるようにする仕組みで、今回作ったアプリはhttps://app.gcreate.jp/flexibletimer/にアクセスすれば試すことができる。(Androidからアクセスすれば実行できるはず)

Instant-Appを実行できる環境

今のところAndroid6.0以上の端末であれば動くらしい。

Android6.0(API23)以上の端末であれば、おそらく設定 > Googleの中にInstant Appsという項目があると思う。それを有効にすればInstant-Appが実行できる。将来的にはAPI21以上もサポートされるらしいが、今は23以上が要件。

1つ注意点があって、Instant-Appはどうもどれか1つのアカウントでしか有効にできないみたい。私は2つのアカウントを1つの端末で使っていて、片方のアカウントでInstant-Appを有効にすると、もう片方は無効になってしまう。

このことで何を注意しなければならないかというと、Chromeにログインしているアカウントと、Instant-Appを有効にするアカウントは揃えておけということである。揃えていないとChromeからInstant-Appを提供しているURLにアクセスしても、Instant-Appが実行されないからである。揃えていなくても、例えばSlackで共有されたURLを開けばInstant-Appが実行されるし、Google Playからサイトに移動しても起動するので、Instant-App自体が使えないわけではない。

用意したURL(これはアプリを作成する際にAndroidManifest.xmlに定義する)にアクセスすれば、Instant-App用のAPKをGoogle Playからロードしてきて、インストールすることなくアプリが実行される。

URLは実際にアクセス可能でなければならない。つまり、Webサイトを所有していない場合には使えないということになる。所有していない場合はFirebase Hostingを利用してねというQAがある。(Stackoverflow

Instant-Appへの対応の仕方

今のところAndroid Studio3.0を使わなければInstant-App対応は不可能である。理由としては、3.0でなければInstant-Appを作成するために使うcom.android.featureプラグインが認識できないからだ。

まだ3.0は正式バージョンではないので、急いで対応しないとならないというものではないと思う。

既存のアプリをInstant-Appへ対応させるのは、そんなに難しい手順が必要なわけではない。たぶん、3.0でビルドできなくなったとか、gradleプラグインが対応してなくて動かないとか、そういった種類のトラブルに対応するほうがはるかに大変なだけだと思う。

細かいやり方はドキュメントを見てもらえばそんなに難しくはないと思う。

ちなみにcodelabで既存のアプリをInstant-App対応させる方法が一通り学べる。

はまったポイント

foreground serviceが動かない

Instant-AppではLong-running background serviceはサポートされていないが、foreground serviceは使うことができる。ことになっているが、現時点ではまだ対応されていないらしい。

Stackoverflow

Architecture Componentが動かない

私の場合LiveDataを使おうとしていたのだが、Instant-Appでは使えなかった。エラーは起きないが、LiveDataの変更が受け取れなかった。

https://issuetracker.google.com/issues/38493434

Content Providerの仕組みで初期化してるから、Content Providerが使えないInstant-Appでは動かないのではないのかということらしい。

しょうがないので、RxJava2のBehaviorSubjectに置き換えて対応した。

App Linksの設定

私はApp Linksにこれまで対応したことがなかったので、Android StudioのApp Links Assistant任せでやっていたのだが、App Linksについて、仕組みとか対応の仕方とかをちゃんと調べてからやったほうがハマりが少ないのではないかと思う。

特にAndroidManifest.xmlの記述に関してはちゃんとドキュメントに書いてあるので、App Links Assistantに任せるのではなく、ドキュメントを見ながら設定するように。ビルドすること自体は問題なくできるが、Google PlayにAPKをアップロードしたときにはじめて弾かれるので、設定ミスに気づくのが遅くなってしまった。

https://developer.android.com/topic/instant-apps/prepare.html#default-url

私の場合、1つのintent-filterにhttpsとhttpの両方を設定すること、<meta-data>タグでdefault-urlの設定をすることが漏れていて、無駄な時間を過ごしてしまった。

サイト側の設定

私の場合はhttps://app.gcreate.jp/flexibletimer/というURLの、Webサイト側の設定をどうするかという話である。

必須なのはhttps対応することと、有効なドメインを持つこと、後は該当サイトにアクセスできるようにWebサーバを用意することだ。

Instant-AppのためにはApp Linksの対応が必要なので、https://developer.android.com/training/app-links/index.htmlを確認しながら設定すると良い。

Instant-AppのAPKはGoogle Playに置くだけであり、サイト側ではドメイン直下に.well-known/assetlinks.jsonファイルを配置するだけである。

ただこのApp Linksの設定は、Instant-Appの実行に関してはあまり意味は無いのだと思う。これはあくまでApp Linksの設定だから、インストールしたアプリがある状態で、指定したURLにアクセスしたときにアプリが起動するようにするための設定だと思うので。

しかしそうすると、なぜ指定したURLにアクセスするとInstant-App用のAPKがGoogle Playから読み込まれるのかがよくわからない。

仕組みがよくわからないので、どう設定したらどう動くのかが知りたくて、今回試してみたわけである。

とりあえず、用意したURLにアクセスすればGoogle PlayにアップロードしたInstant-AppのAPKが読み込まれてアプリが実行されるという仕組みのようで、Webサイト側は特別な設定は必要なかった(App Links用のjsonファイルを用意するくらい)。

現状ではcanaryバージョンのAndroid Studio3.0を使うので、Instant-Appがどうのというより、Android Studioのバグに振り回されることのほうが多かった気がする。

Instant-Appは利用者同士がコンテンツを共有するようなタイプのアプリの場合、特に効果的だと思う。むしろ今回私が作ったような、アプリ単体で完結してしまうようなアプリの場合、Instant-Appである意味はあんまりないと思った。アプリ内でやり取りされるコンテンツを、アプリをインストールしていないユーザに対して簡単にアクセスできるようにするのがInstant-Appの強みだと思う。